院長
ギックリ腰になったら、病院や整体院にいくまでにやること
「自分は若いし健康意識も高く運動も習慣的にしてるしぎっくり腰とは永遠に無縁!」と思っているなら、その考えを改めたほうがいいかもしれません。
ぎっくり腰は、若い人も運動習慣のある人もなる可能性があります。
実際にうちの院には20代の方がギックリ腰でけっこう来られています。今までなったことのない人でも突然起こりますから、ギックリ腰について知っておいても損はないですよ!
ぎっくり腰の正式名称は「急性腰痛症」という漢字だらけの難しそうなものになります。海外では『魔女の一撃』なんて呼ばれていて、後ろからカマを持った魔女にゴチーン!とやられるという想像するに恐ろしい表現をされています。そう例えられるほどの激痛は、重度になるとその場で立てなくなったり寝返りができなくなったりするレベルです。

自宅でなっても出勤前とかでない限りなんとかなりそうですが、いつ一撃がくるかわかりません。電車で、運動中に、仕事中に・・・場所によっては手すりがないようなところもあるのでそういう場所でギックリ腰になってしまうと大変です。
原因は人それぞれで、骨のゆがみ・不良姿勢・腰の筋力不足・スポーツによる筋肉負荷など多岐にわたります。なんにしても腰に多大なストレスがかかっているときに発症します。つまり、若くても運動を十分にしていても、腰に負担が蓄積されるとぎっくり腰になる可能性があるのです。座り仕事が多い方はかなりの負荷が腰にかかっているので要注意ですね。若い頃に比べ、体重が10kg以上増えてしまった人も要注意です。
詳しくは『太っている人は腰痛になりやすい?』を参考にしてください。

まずは冷やします。とにもかくにも冷やす。慢性の腰痛の場合は温めると効果が高いですが、ギックリ腰の場合は冷やす一択です。
冷やすといっても皮膚じゃなくて、もっと深い位置にある筋肉を冷やすことになります。
冷やし方は痛いと思った腰の場所周辺を保冷剤などで冷やしましょう。氷でもいいですが、そのまま肌に直接触れさせていると凍傷になる可能性もあるのでタオルを一枚かますとかの工夫をしてください。
冷シップもいいですし、熱さまシートなんかもとりあえずはイイですよ!ただ過信してほしくないのはあくまでも気休め程度だということです。
もし過去にもギックリ腰をやってしまっていたならコルセットをお持ちの場合もあると思います。ここぞとばかりに使いましょう。
女性であれば産後の骨盤ベルトとかでもOKです。骨盤まわりの矯正下着なんかもいいですが、あまりにも圧迫がきつすぎるものはやめておきましょう。
何もない場合は、靴をはくときとかしゃがむような時はできるだけ腰をまげないように意識して動きましょう。下に落ちているものをひろうようなシーンでは、おじぎではなく必ずスクワットの動きでとりましょう。
コルセットは腰を動かなくするためのものです。できるだけ患部の腰が動かないように気をつけましょう。
ギックリ腰をやったあとの腰は豆腐のようなものと思ってください。なんのこっちゃと思いますが、ようするに絶対に刺激を与えないように扱うということです。別にシフォンケーキでもプリンでも茶碗蒸しでもなんでもかまいません。とにかく刺激禁止!
刺激がよくないので、病院や整体にいく時に注意してほしいことがあります。
それは交通手段です。なにを使って病院や整体までいくのか?
家の隣が整体や病院であれば一番いいのですがそうでないことのほうが多いと思います。徒歩・自転車・車であれば、車が一番オススメです。ケチらずにタクシーを呼びましょう。動けないようなぐらいであれば救急車を呼んでも大丈夫です。徒歩もいいのですが、傘があれば杖代わりにしていきましょう。自転車は段差でかなりガタガタしてしまい、刺激が腰にいってしまうのでオススメできません。
これをやってしまいがちな人が多いです。誰かがいたら「ちょっと腰もんで!」とお願いしたり、60分2980円みたいなマッサージ店に行ったり。気になるので自分でもんでる人も多いですね。ですがもむのは逆効果です!さっさと治したいのなら、さわらぬ神にたたりなしというやつです。
無資格でやっておられるマッサージ店や整体屋さんであれば、医療的な知識がないことも多いのでマッサージ的なことをするかもしれません。そんな店にあたってしまったら二度といかないようにしましょう。カイロプラクティックなんかでも同じです。もちろんそうでない院も多く存在しますので信頼できる院を探しましょう。
また、腰痛解消グッズのようなゴリゴリするようなアイテムも使用はしないほうがいいです。とにかく刺激を与えないように・・・。
シップは効果的です。上のほうにも書きましたが冷やすのは効果的です。ですが温めるのは逆効果です。治りを遅くします。冷シップはいいですが、温シップはダメです。
ほとんどのご家庭に常備されているのは冷シップかと思います。
貼った時にヒヤッとしたらそれは冷シップです。白いのは冷シップ、茶色いのは温シップです。
入浴はダメですが、シャワーはOKです。ぎっくり腰の場合の初期対応はとにかく冷やす!温めるのはNG!ですから、ゆっくりとお湯につかるのは避けてください。
どっちにしてもお湯はかかりますから本当はシャワーも入らないほうが良いのですが、汗のこととかを考えるとそうもいきませんしね。
病院に行くと冷シップと痛み止めと場合によってはコルセットを処方される場合があります。冷シップと痛み止めはほぼ100%でしょう。
テープタイプとか貼るタイプとか色んなタイプがありますが、基本的に「気休め程度」です。冷やすという目的であれば一番いいのは「氷嚢(ひょうのう)」です。とはいえ氷嚢はなかなか現実的ではないので冷シップは利便性に優れています。
大事なのは「冷シップしてるから大丈夫!もう動ける!」と思って、日常生活をはじめてしまうことです。安静にしているために冷シップの効果を過信しないことが大事です。
その名の通り、痛みを感じる神経を麻痺させて痛みを感じなくしているだけなので「治療」ということにはなりません。でも痛みを感じにくくなるので、日常生活はできるようになります。この「日常生活ができるようになる」というのがクセモノで、一旦治るまではかなり慎重に日常生活をおくるべきです。普通の生活がいけるかも!と思ったら、どうしても腰に刺激がいってしまいます。早く治したいのであればあまり動かないほうがいいです。もちろん痛み止めは効果があるので併用するのがいいでしょう。
安静にしているために痛み止めの効果を過信しないことが大事です。
ギックリ腰は受傷後48時間で一旦終息するというのが定説です。私の経験からも大体2~3日ぐらいが痛みのピークのように思います。
3日程度を境に
冷やす⇒温める
刺激を与えない⇒刺激を与える
のように対応が変わってきます。
初期対応をキッチリしたら、今度は治療です。治療法は色々あります。
整体、鍼灸、電気治療、マッサージ、ストレッチ、筋トレ、温める・・・などなど。
ご自身に合ったものを選ぶと良いです。
生活習慣や日常的に姿勢に気を付けている方であれば、特に治療はしなくても自然に治ります。おそらく再発もしないはずです。
生活習慣や姿勢に自信のない方は、どれかで治療をしていきましょう。治療というか予防的な意味合いですが。
整体やマッサージは効果が高いですが、できれば国家資格を持っている先生にお願いしましょう。民間資格と国家資格では医療系の場合はすごい差があります。ご自身のカラダのことなので少しでも安心できることが大事です。
あと、先生との相性もすごく大事です。リラックスできる先生を選びましょう。
腰にできるだけ負担をかけないような生活をしましょう。常に重いものを運ぶような職業の方はなかなか難しいですが、そうでない方はつぎのようなことを心がけましょう。
座りっぱなしにならない(1時間に1回ぐらいは立ちあがる)
座ってる時の姿勢を美しく保つ
マッサージや整体に通いすぎない(逆に悪くなります)
寝る時は横向けで寝るようにする
腰を冷やすような服装は避ける(ハラマキやカイロはいいですね!)
入浴時間は長めに
運動習慣を身に付ける
入浴後にストレッチをする
まあこれ全部できてたら超健康優良児なんですが(笑)
「マッサージ行ってしまった!」「温めるのがよさそうと思ってお風呂に1時間入ってしまった!」などなど色々あると思います。
やってしまったものはどうしようもできないので、大体3日以内であれば冷やしたり、刺激を与えない生活を心がけましょう。
もちろんお医者さんや信頼できる整体師に診てもらうのが一番です。
特に腰の痛みがなければそのままで良いです。何回もギックリ腰を繰り返してしまう人は根本からの治療が必要です。姿勢改善や筋力アップを目指しましょう。また疲れた腰はストレッチで回復させましょう。ストレッチはドラクエやファイナルファンタジーに例えると「やくそう」や「ポーション」のような役割があります。ヨガに通うのもいいですね!
ギックリ腰を繰り返さない人は、特別何かをしなくても大丈夫です。
ぎっくり腰は命を落とす病気ではありませんが、一度なってしまうとしばらく激痛とお付き合いすることになってしまいます。毎日のシゴトや家事を腰痛で滞らせないためにも、こまめにストレッチや骨格を矯正したり、筋肉をほぐしたりして予防に努めましょう。
他人事とは思わずに、日頃から腰を労ってあげてください。
東寺西整体院では姿勢の測定を実施しています。今起こっているあなたの肩こりや腰痛は姿勢が原因の場合が多いです。一度測定してレポートを受け取ってみませんか?