院長
【コラム】今後の医療情報のネット検索は信頼できるようになっていく
『シゴト×カラダから健康を見つめなおす』京都の東寺西整骨院院長の狩野です。
今年の12月6日のことですが、googleは検索から不正確な医療情報が消えるというSEOのアルゴリズムを適用した、というニュースが少しだけ話題になりました。
よくわからないまとめサイトのようなものがけっこう上位に表示されてたんですが、この更新以降、病院や行政のサイトが上に上がるようになっていました。
SEOとかアルゴリズムとかなんか難しい言葉やなあ、と思う方がほとんどでしょう。ホームページ制作会社やwebに少しでも詳しい人でないと意味がわからないと思います。
SEOというのは簡単に言うと、あなたがgoogleで例えば「肩こり 対策」と検索したとします。すると検索結果がたくさんでてきますよね?上から下まで。この上からというのが重要で、当然検索結果の上の方から見ていくことになるでしょう?2ページ目まで見る人はすごく少数の人です。
だからサイトを見て欲しい人は何としても検索結果の上位に上がってくる必要があるんですね。そりゃそうです。目立ちますから。
これが一番の問題だったみたいですね。当たり前ですがコラムや記事等が大量に毎日更新されていたら、そのページは活発に動いているページということで「今まで」であれば検索上位に上がってきていました。
しかし中身が問題でした。

結局中身は医療従事者とは全く関係のないような下請けのフリーのライターの人たちが書いてた記事も多かったようなので情報の正確さに欠けます。
インターネット上の情報なのでそれが本当に正しいのかどうかを素人が判断するのは難しいでしょう。
信頼できるメディアの一つであるテレビでもとんでもない内容の健康番組をやっていたりと、医療従事者から見ると思わず笑ってしまうようなものも少なくありません。
「これをしたら治った!」とかいう類のものです。これも医療系の人とは全く別の人が書いてる場合が多いので、1つの症例としてはアリなのかもしれませんがそれを別の人がやったからといって治るとは到底思えません。当然医学的根拠もありませんから検索上位に上がってくることがあったら困りますよね。
わからない人は検索上位に表示されてるだけで信用してしまいますから。

これは特にサプリメントとかに多いですね。我々のような整骨院や整体の業界でいうと骨盤まくらとか骨盤ベルトとかです。
アフィリエイトというのは一時期芸能人も叩かれていた手法ですが、こういうブログ上で特定の商品を紹介することです。そのブログ経由でその商品が売れればそのブログの著者に紹介料ということでお金が振り込まれるというシステムです。
芸能人みたいな影響力が強い人が特定の商品を勧めるとバカ売れします。でもその芸能人が医療関係者ではないことがほとんどなので、サプリメントとか医学的根拠のないものの検索結果が上位に上がってくるということはこれまたgoogle的にはNGでした。
「医師が勧めるサプリメント!」「薬剤師が勧めるサプリ!」とかなら今後は検索上位に上がるかもしれませんが、まっとうな医療従事者であれば医学的根拠のない商品は紹介しません。

なんだかんだ言ってこれが一番大事です。この部分は本当にアナログ。自分の体や家族の体のことなので、信用できる情報というのが一番重要になってくる業界じゃないでしょうか。
かかりつけ医、かかりつけの薬剤師、お世話になっている歯医者や整骨院等そこの先生が信頼できることが一番です。信頼できるかどうかの見極め方が難しかったりするんですが・・・。
間違いなく言えることは「良い人そう=ちゃんとした先生」とは言えないということです。人柄は確かに大事ですが、その院のブログ等でその先生の考え方や医療に対する熱意等を読み取るしかありません。
自分や家族といった大事な人の命や健康を任せる人は慎重に選びたいものです。
