院長
【コラム】東京ディズニーランドでまさかの労災認定
『シゴト×カラダから健康を見つめなおす』京都の東寺西整骨院院長の狩野です。
11月というのに異常な寒さですね。バイクや自転車を移動の基本的手段にしている私には辛い季節になりました。特に手が凍ってる。
ヤフーニュースを見ていたらこんな記事が飛び込んできました。
東京ディズニーランドのパレードの人が着ぐるみに入っていて、胸郭出口症候群という病名で診断され、労災認定されたということです。
パレード中に転倒して怪我をしたとか機器にぶつかって大怪我をしたとかであれば労災認定も納得ですが、今回胸郭出口症候群ということでかなりビックリしました。

調べればいくらでもでてくるので詳しい説明はここでは割愛しますが、要するに神経や血管が自分の骨に圧迫されてしびれてきたり、末端まで血が巡りにくくなっている状態を言います。

この病気、別に着ぐるみの人に多いわけではなくて誰でもなる病気です。
特に華奢な女性に多いです。
単純ですが、生まれ持った骨の都合です。
骨と骨の間に隙間があって、その隙間に神経やら血管やらが通ってるんですが、華奢な女性はその隙間が狭いことが多いのです。
これに加えてカバンを肩にかける人が多いですよね?
カバンにはたくさん荷物が入っていますから、その骨が押されて更に隙間が狭くなってしまいます。
今回の東京ディズニーランドの着ぐるみは、重さが20~30キロにも及ぶものもあったようなので、それぐらいの重さを骨が支えていたということになります。
このようなことより、華奢な女性で荷物が多くて(重くて)、カバンを常に同じ側の肩にかけている方は発症しやすい病気と言えるでしょう。

まずはカバンの荷物を減らしましょう。今はミニマリズムという考え方もありますし極力少な目にすることをおすすめします。重さが減ればカラダへの負担も下がります。
カバンを肩にかけるのもあまりおすすめはしませんが、可能であればいつも同じ側にかけるのはやめましょう。
カバン自体を変えるのが一番良いと思います。オススメはリュックです。最近はリュックもデザイン性の高いものが増えてきて、若い方はリュック率が高い気がします。
背筋を伸ばして良い姿勢を日常的に心がけましょう。猫背気味になってくると、骨と骨の間の隙間が狭くなります。

病気には色々な種類がありますが、ガンや心筋梗塞等の内臓系の病気や脳出血のような脳の疾患は、静かに進行していきある日突然発症、という経過が多いです。
これに対して神経や筋肉や骨といった整形外科的な疾患は、痛みが続くといったような何らかのサインがでていることがほとんどです。
その何らかのサインを見逃さずに、見てみぬフリをせずに整骨院や整形外科で診てもらうことをオススメします。