院長
太っていると腰痛がでるぞ!
『シゴト×カラダから健康を見つめなおす』京都の東寺西整骨院院長の狩野です。
腰痛は様々な原因によって引き起こされます。中でも「昔は腰痛なんて全く感じなかったけど、中年になってきて腰痛を感じ付ようになってきた・・・」という方も少なくありません。
今日は加齢に伴って起こる腰痛の代表格の一つである「肥満と腰痛の関係」のお話です。
肥満になると腰痛を発症する確率が高くなることは医療業界では常識となっています。ですが一般的にはそれほど知られていないことなのかもしれません。
特に急激に体重が増加することで、体重を支えるための筋力が追い付かず、ひざの関節や股関節に負担がかかり、耐え切れなくなり腰痛が発症します。
肥満による腰痛を解消するにはダイエットしかありません。というかダイエットが成功すれば筋トレやストレッチや骨盤矯正をしなくても、腰痛は消えます。医者いらず、整骨院いらずです。
単純ですが、太ったから出現してきた腰痛は、痩せたら治るのです。

肥満が原因で腰痛になることはよくあることで、急激な体重の変化に身体がついていくことができず筋力不足でいろいろな関節などに負担をかけ、そのことが原因で腰痛を発症します。
太っている方は基本的に活動的ではありません。人間というのは元来怠け者な動物ですから、『出来る限り動かないように』ということで様々な便利なハイテク機器が発明されています。洗濯や料理といった家事は重労働でしたが、今はスイッチ一つである程度まで仕上げてくれます。つまり家にいる時はどんどん動かなくなってきているのです。
では、家で動かない時はどうしているのでしょうか?
ほとんどは座った状態か寝転んだ状態が多いんではないでしょうか?更に最近は仕事でデスクワークの方が多いので、これもまた座ったまま。何時間も座ったまま動かない、という人も珍しくありません。
座った状態であれば、座面と接地しているお尻に上半身の体重がかかってくるので、そこの血流等が圧迫されます。座りっぱなしであれば血流が悪いままです。そうなるとお尻の上の腰付近で血流がとどこおり、腰にコリができて腰痛になってしまうのです。
寝転ぶのはいいのですが、長時間だとやはり問題です。
よく介護施設で寝返りのうてないお年寄りを寝返りさせるシーンがありますが、あれと同じで長時間の同一姿勢というのは非常に不自然で体への負担が大きいです。仰向けに寝転びながらスマホでずーっとゲームをしているような生活では体の背面がずーっと圧迫されたままで、容易に腰痛を引き起こすことでしょう。
昨今のamazon primeやnetflixといった素晴らしいサービスによって、更に動かなくなってきていますね・・・。
肥満になることで関節への負担は大きくなり、特にひざの負担は大きく、立ったり座ったり歩いたり走ったりと、とにかく身体を動かすときには必ず使う関節なので体重を支えるだけでも負担がかかります。
ひざへの負担は歩行時(特に着地時)では体重の約3倍もの力がかかるので、1kg太れば余分に3kgもの力がひざにかかることになります。長い期間太っている方は例外なく膝を痛めています。
また、股関節は骨盤と両脚をつなぐ関節で体重を支える重要な関節です。
肥満になることで体重を支える負担が増えるだけではなく、股関節のまわりに余分な脂肪がつくことで股関節の可動域が狭くなり、股関節の働きが悪くなります。
股関節の動きが悪くなるとその他の関節に負担が増え、特にひざや腰の負担が増えます。
肥満になると腰への負担が増加します。
肥満になることで関節の働きが悪くなり腰への負担が増え、体重の増加によって身体を動かすことがおっくうになり運動量が減ります。
運動量が減ると使わなくなった筋肉は筋力が失われてゆき、姿勢や動作を支えることができなくなることで、腰への負担が増え腰痛を引き起こします。
また、肥満になるとお腹まわりに皮下脂肪がつき、お腹が突き出てくるので身体を支えるバランスが悪くなり、立っている時に腰が反った状態になる反り腰になって腰痛が起こります。
このようないくつかの要因が肥満で腰痛になるメカニズムです。
ギックリ腰はまた別のことが原因で起こったりしますので、また別の記事をご参照ください。